GREENTECK事件を現場の目線で解説してみる

毎年恒例3月にシンガポールで開催されるRadikal Forze Jamから、無事に生還しました。

今年も声ガッサガサになるまで遊び散らかしてきました。

ほんと最高なイベントで、来年も再来年も必ず行くぞ!とここに宣言しておきます。

これを読んでくれてる皆さんにも、本気でおススメしたい、最高のイベントです。

そのうちTrailerがあがってくると思うので、楽しい話はいったんおいといて、

Greenteckが炎上してるので、現場にいた人間として、思うことを書いてこうと思います。

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何が起きたかってのを簡単に解説します。

Radikal Forze JamのDay2、Open Style 3on3のSemi Finalでの出来事です。

一方のチームは韓国のWizzard、南アフリカのSiphoとGenesis。
対するチームは我らがShigekix、Reina、そしてカナダのGreenteckです。

両チームとも超絶盛り上げて勝ち進んできたので、それはそれはみんなが期待するバトルでした。

事件が起きたのはバトルの中盤。動画の5:30あたりです。

踊ってるWizzardに、突然Greenteckが水をぶっかけます。

場内騒然。ジャッジやオーディエンスの引きっぷりに注目して頂きたい。

ここでWizzardがブチ切れて中断、となってもおかしくないところですが、踊り続けるWizzard。

ザワついた中、バトルは続いて。

Wizzardの最後のムーブ。(13:30あたり)最後の最後、Greenteckをハグしにいこうとしたところ、ステージから突き落とされます

不穏すぎる空気にSiphoが、止めに入りますが、ここでジャッジのBrooklyn Terry (町田在住) がマイクをもちました。

Terry
『おい、言わせてもらうけど、お前そりゃ度が過ぎるぞ。完全にやりすぎだ。許されるもんじゃねぇ、冗談じゃねぇぞ。』

Greenteck
『これがバトルじゃねぇか!』

Terry
『アホか、相手に水ぶっかけていいわけねぇだろ、ぶっ飛ばされても文句いえねぇぞ、ほんとに分かってんのか!?』

Greenteck
『俺はMighty Zulu Kingsだ。これが俺らの日常だぜ。嫌なら俺に挑んでくるんじゃねぇよ。俺はお前らにあわせるつもりはねぇぞ。ギャング達に愛とリスペクトだ!』

Terry
『リスペクトだ?よく言ったもんだな。MZKだかなんだか知らねぇけど、バトルのことほんとに分かってんのか!?』

ここでHost MCのJIN。
『シンガポールはそうじゃないから、結構です!バイバイ!』
『あんな奴どうでもいいけど、キレないでうまくやってくれたWizzardに感謝だ!』
『どっからどう見ても間違ってるぞ!俺たちはキッズにあんなこと教えないぜ!』

さっさと立ち去るGreenteck。ShigekixとReinaはかわいそうでしかありません。

余計なことしなければ勝ててたバトルだったでしょう。

ビデオが出回って、FBやらIGやら即座に炎上。全体の90%くらいはGreenteckないわーという感じ。中にはとても攻撃的なものも少なくなく。

一方で、『ニューヨークじゃよくあることだぜ』とか『大騒ぎしてるからなんかと思ったら、たかが水じゃん』みたいなコメントもチラホラ。

否定派と擁護派の闘いまで始まっちゃって、これぞまさに炎上、という事態になってきたわけです。

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俺の見解です。

まぁどう見てもやりすぎです。俺だったら我慢できるか分からん。
バトル終了まで待たず即座に失格でもよかったと思うし、DJもダンサーもオーディエンスも一体でイイVibesだったところに(文字通り)水を差されて、ふざけてくれるな、という思いです。
(俺はこのバトルでマワしてたわけじゃないんだけど)

Wizzardはほんとに人間できてますね。
ダイレクトに指摘したBrooklyn Terryには超絶リスペクト。
速やかに俺たちのスタンスをアナウンスしれくれたHost MCのJINにも特大の拍手。

運営のRadikal Forzeのメンバーがどんだけ丁寧に彼の面倒みてるかってのもよく知ってるし、わざわざ仕事として地球の反対側から呼んでもらってんのに、仲間の顔に泥塗るような真似するんじゃねえよコノ野郎!ってのが俺の素直な感想です。

一方でGreenteckは、終わってからもインスタでWizzardのこと馬鹿にするようなポストしたり、『お前は間違ってないぞ!リアルヒップホップだ!』みたいなファンのコメントをリポストしたりするあたり、まだ突っ張ってる感じありますよね。

Wizaardとオーガナイザーにさっさと謝って終わりにすりゃいいのにな、というところです。

翌日、本人と少し喋りましたが、本人もちょっとやりすぎたなって思ってそうな感じでした。

Wizzardやオーガナイザーに対してまともな謝罪があったかどうかは、俺は知りません。

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個人的に、彼のアグレッシブな感じはすごい面白いし、技術だけじゃなくて、そういうキャラクターも含めて愛されてるから世界中からお呼びがかかるんだと思います。
彼がきっかけでモメ事すれすれになることも珍しくないってのは、まぁよく知られたことでしょう。

普段はわりと普通のシャイな感じの人です。クラブの中ですらずっとサングラスしてるし。声小さめ。
別に態度がデカいわけでもなく、バトルのときとは別人です。

ただし、ホモフォビックな感じはすごく嫌ですね。彼はゲイに対して異常な嫌悪感を見せます。

若くして(23歳)あんだけ世界的に活躍してたら、無知で生意気な部分があるのはしょうがないでしょう。
色々間違えながら、成長していけばいいと思います。(俺に直接迷惑かかるのはヤメて欲しいけどw)

Haterが集まってコメントしにくるのを楽しんでるように見せてるようですが、Hateはどんな人間にとってもポジティブなパワーにはなりません。
心や体にダメージが蓄積して、いつかネガティブなエネルギーがなんからの形で暴発するハメになります。

同じ間違いを犯し続けるようであれば、それこそ居場所はなくなっていくでしょう。
MZKのリーダーとして知られるAlien Nessはその辺に気づいてだいぶまともになったみたいだし、トラブルメーカーで有名なK-mel(←俺の最も好きなBBOYである)はあまりにお呼びがかからなくなって変わりつつあるようです。
Greenteck事件の夜にMZKのTyquanから聞いた話です。

ダンスフロアでハードコアな顔するなら、返ってくるヘイトや不利益とも付き合わなきゃいけない。
ここまで世界的に大きくなってきたダンス・インダストリーにおいて、『仕事なんかクソ喰らえだ、俺は俺のスタンスで踊るぜ』っていうなら、それはそれでかっこいいと思います。

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一方で。これを読んでるアナタが知ってなきゃいけないこととして。

HipHopカルチャーに関わる人の中には、激しいトラウマやPTSDに苦しんでる人が少なくないんです。
特に北米では顕著だと思いますが、貧しい生い立ちであったり、今なお残る人種差別だったり、いろんな原因があります。

色んなバックグラウンドの人が集まる現場にいれば、そういう人物が衝動をコントロールしきれない瞬間に立ち会うことってのは、少なからずあるんです

それが良いか悪いかでいえば、全然よくないし、心に闇があるから危険な行いが許されるもんではありません。

でもそいつらを追い出して健全に育った人間だけで集まって楽しみます、ってのが正しいとも思いません

そういう人たちが作ってきた文化だからです。HipHopは彼らの叫びがアートになったものです

1980年代の話でしょ?と思ってる人も少なくないと思いますが、いま現在の問題です。

(信じられない人には、Kendrick Lamarの曲とか、Black Lives Matterのムーブメントを調べてみることをおススメします。)

だから、俺はそういう問題児たちを追い出して健全にやります、じゃなくて。

そういった部分と付き合いながら、世の中よくしていきたいよね、と思ってるんです。

本気でHipHopを理解したいなら、そういった繊細な背景を含めてカルチャーを見るべきだし、見たことなければいつかは出会うもんだと思って心の準備をしておいたほうがいいでしょう。

嫌なら安全なダンススタジオから出ないことです。世界を知らなくても、HipHopカルチャーの一部を楽しむことはできますから。

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Greenteckがモントリオールのどんな場所で育ってどんな生活を送ってるのか俺はよく知りませんが、親が出してくれたお金でダンススクール通って踊れるようになったタイプには見えませんよね。

だから許せっていうわけじゃなくて、豊かな環境で育った我々には理解の及ばない部分があるかも、っていう前提でみれば、違ったものも感じられるんじゃないでしょうか。

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最後に、オーガナイザーFELIXの声明文を、ここに転載しておきます。

長くて訳すのもめんどいし、Google Translateという便利なものもあるので、解釈も含め、皆さまにお任せします。

As an organizer, despite not being able to control all situations at my event because of the scale of things, i think i owe a statement to all those who were present and experienced the un-pleasant incident at the event, and those who are watching on social media.

Firstly, I would like to say, I am a firm believer of the confucius saying “Do not do unto others what you don’t want other do unto you”

What we doing is dance and hiphop… and in dance & hiphop, i believe what we have been educating is peace, love, unity, & having fun, knowledge is supposed to be in there too, and i believe that RESPECT should be something that has been educated just as strongly as the earlier mentioned pillars of our belief.

It is 2019, and we as a dance culture has moved from being just in the ghetto, to a worldwide phenomenon, and culture of massive diversity. We as role-models, practitioners, and educators SHOULD always be setting an example of positivity and respectfulness apart from the technical aspects of the dances…. that is what sets us, people from the hiphop culture, apart from other artforms. Especially when we are moving up in the ranks as a worldwide industry and community, paving the way for the FUTURE generations…

I largely disappointed with the disrespectful act towards Wizzard from Greenteck…. especially when it is was done in an environment where there are children, parents, and government officials. Your actions not only impact, wizzard directly, but also potentially causes hurt to me and my orgnisation in being able to continue running our event.

Green, you show no remorse, and you and your fans believe what you did is ok… that is you, and nobody can change you. I respect that. But i do not respect your actions as i strongly believe that it was not necessary especially when u are already at the level that you are at.

Wizzard, you handled it like a gentlemen, and even shook hands and offfered peace to green immediately after the battle, when you did not need to… kudos to you…

Shigekix and reina apologised to the opponent group on behalf of greenteck, even though it was not your wrong doing, and i applaud you both for that despite the both of you guys being much younger, and understanding how to improve the situation.

Brooklyn Terry & Jin, i thank you for for getting on the mic, to put people to school…. and educating the public that we do not condone that kind of behavior.

Thanks to the judges for making the right decision… to set the tone on what should not be tolerated.

Finally…. to the members of the public reading this post…. please feel free to share and discuss…. everyone has their own opinion and train of thought….

This is not a hate post, just a statement, and this behavior is completely the opposite of what the Scape Radikal Forze Jam 2019 is about… Please leave your egos and negative actions at home if anyone is ever coming out in the future…

But as i said.
“Do not do unto others what you don’t want others do unto you”

Peace.
– Felix Huang Radikal



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